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柿渋・天然染料へのこだわり

皆さんは渋柿をかじったことがおありですか。あの舌をしぼるような渋みは、実の中にタンニン(主成分はシブオール)が水に溶ける状態で散らばっているからです。どの柿にもタンニンは入っていますが、甘柿のタンニンは粒上に固まって水に溶けない状態になっているため渋みを感じないのです。
これからお話しする「柿渋」はそのタンニンが主役です。

「柿渋」という言葉自体、聞き慣れない方もおられるのではないでしょうか。これは夏に柿の未熟果を採取し、砕いてすり潰した果汁を絞り、それを1年以上貯蔵して発酵させた褐色の液体です。これには大量のタンニンと有機酸(酢酸や酪酸他)などの不純物が含まれ、強い異臭を放ちます。一般には長く貯蔵したものほど良いとされています。《ただし、管理の悪い状態ですと、ゼリー状に固まって使えなくなってしまいます。》

これをそのまま利用するのが普通なのですが、近年は精製して有機酸などの不純物を除き、それによって異臭も除くことができるので、そのような精製無臭品が一般的になってきました。もっともそのままでも加工後数週間で臭いもなくなっていきますが。柿渋の目的とする成分はあくまでタンニンなので、精製しても染色には問題はないのです。

タンニンというのはお茶の成分としてもよく耳にされるのではないかと思いますが、お茶のタンニンという場合はカテキンを主に指します。また近年一般化したポリフェノールという言葉がありますが、タンニンも一種のポリフェノールなのです。つまり、ポリフェノールという言葉はかなり広い範囲の物質を意味し、その中にタンニンがあり、またその一種としてカテキンがあるという関係です。

タンニンそのものにも多くの種類がありますが、歴史的には「皮をなめすもの」という広いくくりの物質の総称と言えます。ちなみに柿渋のタンニンは縮合型と言われるタイプのものです。

現在は牛革などの加工はクロムなめしという方法が主流になっていますが、タンニンなめしの皮革は高級な素材に今も愛用されています。飴色に味わい深く変化していくものはタンニンなめしによるものです。もっともここで使用されるタンニンは加水分解型と言われるもので、柿渋のタンニンとはタイプが異なります。

元来柿渋そのものは日本においても古くから利用されていましたが、それは柿渋の持つ数々の効用をその目的とすることが多かったのです。例えばその撥水性から、番傘や漁網、などや、耐久性に優れることから柳行李やうちわ、紙衣など和紙製品、また建材への塗布、あるいは高血圧の薬として服用したり、火傷やしもやけを治す為に皮膚に塗ったりされることもありました。

衣類としては平安時代に柿衣として利用されていたようです。中でも最近注目されているのは、アトピーなどのシックハウスと呼ばれる化学物質による弊害をおこさない多機能な塗料としての柿渋です。

ホルムアルデヒドを吸着する性質も認められて内装に使用されるのはもとより、外装や基礎部分にも塗られるケースが増えています。さらには柿渋による金属メッキまで研究されるほど、身体に優しい性質が認識されるようになってきました。

最近では加齢臭を防ぐ石けんにも柿渋が主成分として利用されています。また型友禅に使われる「伊勢型紙」型紙製作にも、なくてはならないものです。

愛好者の多い酒袋も、清酒を絞る際に使う布の強度を増す為に柿渋を何度も塗って使用した結果できあがったものです。その他にも防腐効果や抗菌効果、防虫効果などさまざまな効能を持っている不思議な物質です。

現在最も大きな用途は、清酒の清澄剤として濁りを取り除くことですが、近年の傾向としては染色用に供されることが急速に増えてきたということです。それには実は当社の柿渋染めの加工が、その一端を担っているようなのです。

柿渋は天然のものなので、化学製品のような品質管理は難しいものなのです。原料からして、その年の柿の出来具合によって色合いや濃さが微妙に変わってきますし、管理方法や染める季節、天候によっても大きな変化があります。まるでワインのようですね。当社の経験では梅雨の頃が最も良い色の染めができています。

柿渋染めの布を太陽にさらしておくと、夏なら短時間で濃い色に変化していきます。ここから「太陽の染め」という呼び方も出てきたのでしょうね。また光の当たらない暗室状態で保管しておくと時間を経るごとに濃い素敵な色に変わって驚かされることがあります。

また熱を加えても濃くなりますし、濡れた鉄さびにふれると黒く変色します。レモンなど酸性の強いものがかかっても色が変わってしまいます。まさに柿渋染めは生き物です。

当社の「自然色の帆布」の製品作りに主に柿渋染めの布を使用しています。それは、一般的な染色と違って柿という天然のものだけを使って染めることができ、さらにそれが私たち日本人に暖かさや親しみを感じさせる味わいをもっているからです。しかし残念なことに市場には化学色素を使った製品が多く見られ、本来の柿渋の色目、質感に誤解を与えているケースがあります。

さて、私たちは従来から一切混ぜものをしない柿渋のみで染色しているのですが、より良い逸品の柿渋染めを目指して、最高の品質を誇る「天王柿」を原料とする柿渋の使用を始めました。

もともと柿渋はタンニン成分の多い「鶴の子」や「法蓮坊」などの柿を使って製造されるのですが、その中でも柿渋作りにだけ使用される、最もタンニン成分の多いのが「天王柿」です。「天王柿」はその品質にも拘わらず、柿渋自体が昔に比べ使用量が減ってしまったため、栽培自体が極端に少なくなり、染料製造に使用する量の確保が非常に難しくなっているのが現状です。ですから一般には日本各地からタンニンの含有量の多い柿で、量の確保が容易な種類を移入して製造をしているのです。

そこで当社は柿渋専業メーカーである京都山城の『岩本亀太郎商店』の協力を得て、できる限りの量を確保できるよう努めています。それによって最高品質の柿渋染めを実現しているものと自負しています。

また手描きには玉渋と呼ばれる5、6年《熟成》ものの貴重な柿渋を使用しています。若い柿渋にはない深い色合いと漆のような光沢を味わっていただけます。

全文著/有限会社 山宗染工 代表取締役 山本宗雄

柿渋・天然染料へのこだわり

くれあーれききの最大のこだわり。それは、柿渋・天然染料を利用した 「自然色の帆布」です。 ただ、一言に柿渋・天然染料といっても様々な素材があるのをご存知ですか?
それぞれの染料の素材の良さと特長を是非知っていただきたいと思います。

壺渋 柿渋染めの中でも最高峰!!誰もが虜になる最高級の素材です。

熟練した職人が納得するまで、何度も柿渋を生地へと染め重ねて仕上げたききオリジナル素材「壺渋」。
当店一番人気の染料素材です。
店舗へ訪れていただいたお客様のほとんどの方がこの素材の商品を購入されるぐらいの逸品です。

染めというのは、気温、湿度など色々な条件によって染まり方が異なります。
そのため、納得できる染め上がりまでの時間はバラバラで、すべては職人の目利きが左右します。
特に、壺渋は納得できるまで何度も染め重ねるため、時間と手間が他の素材以上にかかります。
さらに天然染料のみで染め上げているため、自然そのままの色合いを感じることができます。

一切の妥協を許さない、柿渋染の中でも最高の評価標章した「壺渋」。
吸い込まれるような深い色合いと頬ずりしたくなるような光沢は、
まさに“至高の逸品”というにふさわしいものとなっております。

  • 柿渋染め『壷渋』帆布バッグ(鞄)蔵出し骨董布・「北観音山」- 帆布生地 kiki-29G
  • 柿渋染め『壷渋』帆布バッグ(鞄)蔵出し骨董布・ぱーしもん「函谷鉾」 KIKI-1G
  • 柿渋染め『壷渋』帆布バッグ(鞄)『京都歴史の達人』蔵出し骨董布・Bigルーズショルダー kiki-40G
  • 柿渋染め『壷渋』京都帆布バッグ(鞄)蔵出し骨董布「エーゲ海」miniフラップショルダー kiki-26Gh
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柿渋 使えば使うほど色んな表情を魅せてくれる

製品作りの主となる、染めの王道「柿渋染め」。
一般的な染色とは違い、天然のものだけを使っています。
さらに、染めの原料として最高品質の呼び声高い「天王柿」を使用。

染めに重要な成分「タンニン」を最も多く含んでおり、
染め上がりの色合い、風合いは一般的な柿渋染に比べて、より一層味のあるものとなっております

また、柿渋染は使えば使うほど色が抜けていき、味が出てきます。
使う人によって魅せる表情が異なり、この世にひとつしかない「自分だけの商品」として
楽しんで頂くことが出来ます。
職人のこだわりが詰まった自慢のオリジナル素材を使った、
“あなただけの宝物”を探してみてはいかがですか。

  • 柿渋染め『壷渋』帆布バッグ(鞄)京都町屋散歩「猫トート」- 帆布生地 kiki-29
  • 柿渋染め『壷渋』帆布バッグ(鞄)京都町屋散歩「猫トート」- 帆布生地 kiki-29
  • 柿渋染め京都帆布バッグ(鞄) 『京都ぶらり旅』『高瀬川』「リバー」kiki-4
  • 柿渋染め京都帆布バッグ(鞄) 『京都ぶらり旅』「清水」 - 帆布生地 ks-308
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藍渋 時間の経過とともに深み増すアンティークな色あいの「藍」

空気に触れるたびに深みを増していく「藍渋染」。
藍を染める場合、藍の染液に浸け、引き揚げ空気に触れると酸化し青く発色します。
その藍染を現在では藍の成分を科学的に分析し出来た染料をインディゴブルーと言い、
当社では、その技法を用いて染めています。

また、藍渋染は一度鮮やかな藍染で染め上げ、その上から「柿渋」を染め重ねているため、
普通の藍染よりその色合いが深く、大人びた特有の風合いがあります。
それは持つ人の心を惹きつけると同時に、見る人の心をも惹きつける魅力的な素材。
そしてジーンズと同じで、使い込むほど味わい深い表情を持つ人に魅せてくれます。

どこか大人びて渋カッコイイ「藍渋染」を手にしてみてはいかがですか。
新しい世界を見せてくれるかもしれませんよ。

  • 藍渋染め京都帆布バッグ(鞄) -京都ぶらり旅-ボディーバッグ- 帆布生地 IZ-308
  • 藍渋染め京都帆布バッグ(鞄) - 京都ぶらり旅「六角」- 帆布生地 IZ-306
  • 藍渋染め京都帆布バッグ(鞄) 『京都旅物語 嵐山』 マカロン IZ-16
  • 藍渋染め京都帆布バッグ(鞄) 『京都旅物語 嵐山』 マロン IZ-18
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純粋な宇治茶のみのお茶染め はんなりとした京都らしさを…

京都宇治の「大谷茶園」で採られた秋番茶のみで染め上げた「きき」オリジナルのお茶染。
本当に純粋に京都の宇治茶だけにこだわっているため、
京都らしいほのかで繊細な色合いを嗜んでいただくことができます。

“はんなり”という京ことばがありますが、「きき」のお茶染が醸し出す表情にピッタリの言葉です。
そんな最高品質の素材を独自の製法で染色し、一切の妥協をせず納得のいくまで作り上げていきます。

また、京都の宇治茶は濃度が高い三番茶までしか刈り取らないため、
カテキン含有量がとても豊富です。カテキンは抗菌・防臭にも効果があると言われているので、
長く愛用していただけます。「きき」の京都へのこだわりを肌で感じてみてください。

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墨 「墨」と「炭」の異なる表情を重ねた渋さと色気を醸す”モノトーン”の極み

墨(すみ)と炭(すみ)。同じ「すみ染」でも描き出す表情は全く異なり、
それぞれの魅力があります。きめ細かな「墨」は古くから愛用されてきた手法で、
どこか懐かしさを感じさせる色合いを表現します。

一方「炭」は油脂性不純物が少なく、他の草木染では決して
表現できない「墨」とはまた違った不思議な風合いを醸し出します。

「きき」の「墨の布」は墨汁で染めてから備長炭を乗せる“重ね染め”で、
その双方が持ち合わせている良い部分を最大限に引き出し、
他にはない絶妙な色合いを持つ「すみ染」を完成させました。
「墨」と「炭」が奏でる絶妙なモノトーンのハーモニーを楽しんでいただける逸品です。
すみ染の凛とした表情は、自然とあなたに気品を与えてくれること間違いありません。

  • 墨no布《墨染め》京都帆布バッグ(鞄) -「ビスケット《ボディーバッグ》」- 帆布生地 AS-14
  • 墨no布《墨染め》京都帆布バッグ(鞄) -京都ぶらり旅-ボディーバッグ- 帆布生地 AS-107
  • 墨no布《墨染め》京都帆布バッグ(鞄) -「リバー」ショルダーバッグ AS-105
  • 墨no布《墨染め》京都帆布バッグ(鞄)-ぱーしもん AS-104
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